リン酸処理ってどんなもの?使われている3つの理由


塗装が剥げないようにするため

リン酸処理をする1つめの理由は、鉄鋼製品などの塗装が剥げにくくするためです。自転車を雨にぬれたまま放置して、塗装が剥げた部分が錆びてしまったという経験がある人もいるでしょう。鉄はもともと塗料がくっつきにくいものですが、リン酸処理をすると鉄と塗料の密着性が格段に上がり、表面に膜を張ったような状態にしてくれます。これによって、錆などの腐食を抑えて鉄製品を長期間使うことができます。そのため、塗装の下処理として、自動車部品やスチール製の家具などにも使われています。

摩擦や摩耗に強くするため

リン酸処理をする2つめの理由は、摩擦に強くするためです。橋や外階段などに、少しザラザラとした銀色の手すりが使われていることがあるでしょう。あれらもリン酸処理がされているもので、強度が上がるため、少しこすったくらいでは傷が付きにくくなります。この特徴は、鉄骨製品を組み合わせて使う場合にも効果的。リン酸処理をした鉄骨は摩擦に強いだけでなく、処理をしない場合に比べて格段に摩耗しにくくなるからです。そのため、継ぎ合わせが必要な鉄パイプなどにも使われています。

自然な仕上がりにして美観を保つため

リン酸処理をする3つめの理由は、自然な仕上がりにするためです。鉄は安価な金属のため外の鋼材にもよく使われていますが、そのままではギラギラと光って、落ち着かない印象になります。そこでリン酸処理をすることで、周囲との調和が可能になります。また、年々色合いが変化していくのも特徴。たとえば公園にあるリン酸処理をした手すりは、落ち着いた風合いを醸し出しているものです。このようにリン酸処理をすると、人工的な鉄鋼品を街の風景に溶け込ませることができるのです。

リン酸処理は人体には有害です。臭気による体調不良や接触による皮膚へのダメージです。管理が重要となります。